旅日記
旅での出会い ワルシャワからクラクフ
「世界の車窓から」という番組に影響を受け「ヨーロッパ鉄道に乗ってみたーい」と思うのは、私の母だけではないはず。
あの番組は私も好きでいつ見てもテンションがあがる。そしてヨーロッパ熱が込み上げてくるから不思議だ。
そんな母の希望も取り入れ、今回の旅では移動手段に鉄道とバスを組み込んだのである。
日本を出て2日目、私たちはワルシャワからクラクフに向かった。
ワルシャワ発(17:47) クラクフ着(20:08)のPKPインターシティは、日本の新幹線のようなもので、平日の夕方となれば、観光客だけではなく通勤の地元サラリーマンの姿も目立った。語学が全くダメな私は、事前にインターネットからチケットを購入した。あとはホームから乗車するだけなので簡単だ。
しかし、乗車したら座席がバラバラになっていている母が不安そうにしてる。仕方ない…これも旅の醍醐味だ
私のとなりにはポーランド人女性が座っていた。
目で合図すると「にこっと」してくれた。
お互い無言のまま、しばらく車窓からの景色を眺めていた。ポーランドの平野がひろがる景色。
これこそ鉄道の旅だー!
ポーランドの田舎…麦畑…移りゆく景色を見ながらの旅……。
そう思っていたら、しとしと雨が大粒にかわりあたりは霧がかかったように薄暗くなったのだ。私の計画は、おもいっきりはずれた
外の景色など見えない。
鉄道の旅に憧れていた母はどうかとみてみると、もう すでにこっくりこっくりと寝てる…けしからん と思いつつも、仕方ない、日本との時差が7時間もある国に着いたばかりで眠くなるのも当然だ。と、じぶんを納得させたのである。
「あなたは中国人?」
突然、隣の女性が声をかけてきた。
「No I m japanese 」私は言った。
すると、目を大きく開き興味深そうに話しかけてくる。読みかけの分厚い本を閉じ、私の方に体の向きを変え、
「どこへ行くの?誰ときたの?どれくらいいるの?」
まるで迷子になった日本人を助けるかのような勢いで親身に話しかけてくる。
英語の苦手な私は、額に汗をかきかき、必死で答え、必死で聞いた。これまでにないくらいの集中力で。耳穴を大きく開いてもヒヤリングができない。くやしいー
彼女は日本のことに凄く関心を持っている。私がわかるように何回も、違う言葉を使って、同じ事を言っている。伝えようとしる熱意に圧倒され、私も頑張った。
ポーランドは親日国として、日本人に親しみを持っているそうなんです。私達が知らないだけで、"日本に片思い"の、勢いぐらい親日なのよ。ということを後で現地在住の日本人の方が教えてくれた。
大学の日本語専攻コースや日本語学校も人気があるらしい。
ポーランド人の彼女の名前は「エリザベス」。
「エリザベス女王と同じでイギリスが、どうたらこうたら……それで、あなたの名前の由来を聞かせて」と言うのだ
充分に理解もできず、また答えるほどの単語力もない私は、とちゅうで断念。そんなこんなの繰り返しが続き、それでもへこたれず、私たちは2時間ずーっと話続けたのです。
気が付けば、いつの間にかクラクフセンター駅に着いてました。別れぎわ、エリザベスは自分の住所、電話番号、そしてクラクフ観光におすすめのルートを書いてくれた。
もしも私が、ひとり旅だったら、エリザベスは、きっと私を家に招待してくれただろうな…。そして、暖炉のあるリビングで温かいミルクティーか、もしくは真っ赤なビーツのスープをだしてくれたかな⁇
いや、大きなパンをくりぬいたきのこスープ (Z urekジュレク)を一緒に作ってたかもしれない…。
私の妄想は止まることなく膨らみ続けた。
それぐらいいい人だった。
私たちはハグをして、そして別れた。
車窓からの景色など、全く見えなかったけど、それ以上に温かい満足感で満たされた。
やっぱり旅のおもしろさは、人との出会いにあると思う。どんな小さなことでも、親切にしてもらったり好意をもってもらうと、もうそれだけでhappyになる。
駅の外は雨
ホテルまでタクシーに乗った。
ひやね ゆうこ
あの番組は私も好きでいつ見てもテンションがあがる。そしてヨーロッパ熱が込み上げてくるから不思議だ。
そんな母の希望も取り入れ、今回の旅では移動手段に鉄道とバスを組み込んだのである。
日本を出て2日目、私たちはワルシャワからクラクフに向かった。
ワルシャワ発(17:47) クラクフ着(20:08)のPKPインターシティは、日本の新幹線のようなもので、平日の夕方となれば、観光客だけではなく通勤の地元サラリーマンの姿も目立った。語学が全くダメな私は、事前にインターネットからチケットを購入した。あとはホームから乗車するだけなので簡単だ。
しかし、乗車したら座席がバラバラになっていている母が不安そうにしてる。仕方ない…これも旅の醍醐味だ
私のとなりにはポーランド人女性が座っていた。
目で合図すると「にこっと」してくれた。
お互い無言のまま、しばらく車窓からの景色を眺めていた。ポーランドの平野がひろがる景色。
これこそ鉄道の旅だー!
ポーランドの田舎…麦畑…移りゆく景色を見ながらの旅……。
そう思っていたら、しとしと雨が大粒にかわりあたりは霧がかかったように薄暗くなったのだ。私の計画は、おもいっきりはずれた
外の景色など見えない。
鉄道の旅に憧れていた母はどうかとみてみると、もう すでにこっくりこっくりと寝てる…けしからん と思いつつも、仕方ない、日本との時差が7時間もある国に着いたばかりで眠くなるのも当然だ。と、じぶんを納得させたのである。
「あなたは中国人?」
突然、隣の女性が声をかけてきた。
「No I m japanese 」私は言った。
すると、目を大きく開き興味深そうに話しかけてくる。読みかけの分厚い本を閉じ、私の方に体の向きを変え、
「どこへ行くの?誰ときたの?どれくらいいるの?」
まるで迷子になった日本人を助けるかのような勢いで親身に話しかけてくる。
英語の苦手な私は、額に汗をかきかき、必死で答え、必死で聞いた。これまでにないくらいの集中力で。耳穴を大きく開いてもヒヤリングができない。くやしいー
彼女は日本のことに凄く関心を持っている。私がわかるように何回も、違う言葉を使って、同じ事を言っている。伝えようとしる熱意に圧倒され、私も頑張った。
ポーランドは親日国として、日本人に親しみを持っているそうなんです。私達が知らないだけで、"日本に片思い"の、勢いぐらい親日なのよ。ということを後で現地在住の日本人の方が教えてくれた。
大学の日本語専攻コースや日本語学校も人気があるらしい。
ポーランド人の彼女の名前は「エリザベス」。
「エリザベス女王と同じでイギリスが、どうたらこうたら……それで、あなたの名前の由来を聞かせて」と言うのだ
充分に理解もできず、また答えるほどの単語力もない私は、とちゅうで断念。そんなこんなの繰り返しが続き、それでもへこたれず、私たちは2時間ずーっと話続けたのです。
気が付けば、いつの間にかクラクフセンター駅に着いてました。別れぎわ、エリザベスは自分の住所、電話番号、そしてクラクフ観光におすすめのルートを書いてくれた。
もしも私が、ひとり旅だったら、エリザベスは、きっと私を家に招待してくれただろうな…。そして、暖炉のあるリビングで温かいミルクティーか、もしくは真っ赤なビーツのスープをだしてくれたかな⁇
いや、大きなパンをくりぬいたきのこスープ (Z urekジュレク)を一緒に作ってたかもしれない…。
私の妄想は止まることなく膨らみ続けた。
それぐらいいい人だった。
私たちはハグをして、そして別れた。
車窓からの景色など、全く見えなかったけど、それ以上に温かい満足感で満たされた。
やっぱり旅のおもしろさは、人との出会いにあると思う。どんな小さなことでも、親切にしてもらったり好意をもってもらうと、もうそれだけでhappyになる。
駅の外は雨
ホテルまでタクシーに乗った。
ひやね ゆうこ