ヨガ日記
失われていく記憶、動かない足腰、それでもはっきりと覚えてくれたあの日のこと。
月曜日(28日)に今年の教室ヨガを終えて、大晦日(31日木曜日)までは、毎日オンラインで発信することにした。ほとんどの方が29日からは、休みになる。こんな時だからこそ朝ヨガをしてもらいたいと思った。
今日からは、全国的に気温が下がるようで、外は雲がかかりどんよりとしている。朝ヨガを主催している私でさえも「あーあ、今日は起きたくないなー」と思うのだから、お休みの皆さんは尚更だと思う。今日は早めに(30分前)パソコンのスイッチを入れ、マットの上で、自主練をしていたら、ピコーンとパソコンの音がなって誰かが入ってきた。「早いっ」と思ったら、喜美子さんだ。彼女もびっくりした様子。お互い「早いですね」と朝の挨拶をし、それぞれ画面の向こう側でストレッチをしていた。まるで教室と変わらないなあと思った。喜美子さんは教室でも30分前に来て、ストレッチをしている(念入りに)。今日のヨガメニューを考えていたら、いつの間にか5分前になっていた。ピコーン!ピコーン!と、皆さんが次々に入ってきた。今日はたくさんの方が参加してくれた。普段の3倍の人数だ、笑。ヨガを開催してよかった。忙しい年末年始ではあるけれど、オンラインでヨガを発信できてよかったと思う。
私はヨガを教えることが好きだ。というよりも自分が好きなもので誰かが喜んでくれ、それが伝わることが好きなのかもしれない。
特に朝のヨガは心身ともにリフレッシュする。そのおかげで、一日のリズムが整うことがこの上なく素晴らしと思う。たぶん、今日集まってくれた方たちもそのことに気づいている。
”健やかな精神は人生を一歩一歩、前へ進めてくれる。だから朝は大切なんだよ”
と、若いころの父がよく言っていた。朝の苦手だった私はそのことの意味がよく分からなかった。いつまでも寝ている私を二段ベットの上から両手で掴み上げてくれた。ふわッと宙に舞い上がったときの心地よさを今でも覚えている。体育の先生をしていた父は、がっちりと筋肉のついた腕をしていた。家がサトウキビ農家だったので、休みの日はサトウキビを担いでいたこともあって、足腰も丈夫だった。酒もたばこも好き、食欲も旺盛だった・・・。ここ最近までは…。
先日の日曜日、「今夜はうちでごはんする?何か美味しいの用意しておくね。」と、私から誘ったら喜んで二つ返事でもどってきた。「うん!」
父も母も私の料理を喜んで食べてくれるので、私も料理するのが楽しくなる。その日は、白菜と豚バラのミルフィーユ鍋、真鯛の蒸し焼き、牡蠣のクリームグラタン、そしてデザート(りんごのクリームチーズ)まで作った。
夜、首巻をして「寒い寒い」と言いながら入ってきた父の姿を見て、随分年を取ったなあと思った。
熱燗を飲みながら、大音量のボリュームでTVを見ている。母と私の会話にもスムーズに入れず、時々、娘が耳元で通訳のように聞かせている。ありさ(娘)のことを”さや”と言ったり、”恭子”と言ったり、名前がスムーズに出てこない。箸を握った手を伸ばすも上手く魚がつかめない。
何度か繰り返すが挟めず、見かねた母が父のお皿にとってあげた。二段ベットから軽々引き上げてくれた父のたくましさはもうどこにもない。当たり前のことだけど…。コロナ渦になってから父の老化が急速に進んだように感じる。途中、トイレに行きたいのか席を立とうとしているが、もぞもぞ動いているだけで、自力で立てない。酔ったのかなあと思い、娘が父をトイレに連れて行ってくれた。トイレから出てきてソファーに腰掛ける父。よく見ると父のズボンが濡れていた。ああーあ失敗しちゃったのね、と気づいた私は言わずにそっとしておいた。
よくよく振り返ってみると、自分の人生において大事なことの多くは、父が与え教えてくれた気がする。
人前で話すことや人前でのあいさつが大の苦手だった父。親戚のお祝いでの父のスピーチにハラハラしたのを覚えている。なので父は、自分のコンプレックスを克服するための努力(朝の読書)を惜しまず、朝早くから机に向かっていた。今でいう朝活だ。
私が、朝の時間を大切に使おうと思うのも、父の影響だろう。そしてなにより、自分の仕事に誇りを持っていたし、生徒たちを愛していたと思う。
私が小学生の頃、離島に転勤になった父は、夏休みには離島の生徒たちとを船で連れてきては、映画館に連れて行ったり、ローラースケート場へ連れて行ったりしていた。私はそのお供だった。娯楽のない離島に住む子供たちに体験させたかったのだろうと思う。
”仕事は好きになるもの最初から好きな仕事なんて無い”
というのも父の口癖だった。
出来ないことができるようになる楽しみや、わからないことを突き詰めていき、次第に自分が無中になっていくことこそが”好きな仕事”というものなんだ。だから、最初から好きな仕事というのもは無い…。というのが父の持論であった。
人生100年時代と言われてる今、80歳の父の周りから友人たちが一人また一人といなくなる。残りあと20年もある自分の人生を父はどのように生きるのだろうと考えていたら、かわいそうになってきた。人間、考えなくなってきたら時間に負けてしまう。終わりなく学ぶことや探求すること、冒険することはいくつになっても可能だと、私は思う。好奇心を持ち続けている人はいつまでも若い。人生を充実させるコツは頭と身体をあまやかさないことだ。結局、人を老けさせるのは自分で自分のことを「弱っている、老人だから」、という思い込みを持つことだ。
そんな思い込みの強い父が、突然、言った。
「今日は(12/27日)優子の誕生日だな。」
シーンとなり、母が何か考えている。
「そうだったあー、おめでとう・・・」
と今思い出したかのように慌てる母。
「何歳になった?」
と母が私を見て聞いた。
「50歳」と父が直ぐに答えた…。
失われていく記憶の中、特別な記憶だけは、別の抽斗からでも出してきたような、父のはっきりとした声に、皆、驚いた…笑。
2020年も今日で終わりですね。
この1年、またブログを読んでいただきまして、ありがとうございました。新しい年が皆さまにとって素晴らしい1年になりますように…。
比屋根優子
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